誤嚥性肺炎とは、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込んで生じる肺炎です。高齢者の肺炎の70%以上が誤嚥に関係していると言われています。再発を繰り返す特徴があり、それにより耐性菌が発生し、抗菌薬治療に抵抗性をもつことがあります。そのため優れた抗菌薬治療が開発されている現在でも治療困難なことが多く、高齢者の死亡原因となっています。
起こる原因は、口腔や咽頭内容物による誤嚥、胃逆流物による誤嚥があげられます。
老化に伴って起きる生理的な変化や脳血管障害や神経系疾患では神経伝達物質(サブスタンスP)の減少で咳反射や嚥下反射の機能低下によりおこります。嚥下反射の低下により知らない間に細菌が唾液と共に肺に流れ込み(不顕性誤嚥)、肺の中で細菌が増殖して肺炎を引き起こします。嘔吐などによる胃液が食べ物と共に食道を逆流しておこることもあります。
症状は、発熱、せき、喀痰など通常の症状を訴えないことも多く、なんとなく元気がない、倦怠感を訴えることもあります。食事中のむせこみ、常に喉がゴロゴロ鳴っている、唾液が飲み込めない、食事に時間がかかる、たんが汚いなども疑わしい症状です。また、酸素低下をきたし、重症の呼吸不全になることもあります。
治療法は、誤嚥性肺炎を起こす細菌の多くは嫌気性菌(酸素のないところで発育する菌)です。肺炎の原因となる細菌を殺す抗菌薬で治療を行います。
予防法は、
(1)飲食の意識付けや誤嚥予防の体位保持(食後すぐに横にならないで、2時間程度座位を保つ)
(2)口腔ケア(口の中の雑菌を減らす、嚥下反射を改善させる)
(3)咳反射を亢進させる降圧剤であるACE阻害薬による嚥下障害の改善
(4)胃瘻増設、気管食道剥離術(適応は厳格に検討)などがあります。
一般社団法人 日本呼吸器学会より引用
誤嚥性肺炎にならない為に、少し嚥下がしやすくなる体操をしましょう。
パタカラ体操というのがあります。
「パ」「パ」「パ」「パ」「パー」と5回言ってみてください。最後はできるだけ長く伸ばして言ってください。「パ」「タ」「カ」「ラ」の順番で声に出して行います。
「パタカラ」を続けて5回言ってください。
これを、食事の前にやると嚥下の体操になりますので、やってみてください。
名古屋市昭和区 デイサービスリハビリの家ふくざわ
福澤接骨院 ふくざわ介護サービス
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